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Velvet Space Upgradeについて

橘 凛子の事務所を立ち上げたのは2017年の秋でした。それ以前は、東京・南青山の設計事務所で8年間、主に高級マンションのモデルルームと外資系ホテルのロビー改装を担当していました。仕事の質に不満はなかったのですが、施主と直接向き合う時間が少なく、竣工後に「本当に住みやすかったか」を確認する機会がほとんどありませんでした。その問いが、独立の直接的な理由です。

01 初回ヒアリングは最低90分、施主の言葉から設計を始める

最初の2年間は、知人の紹介を中心に小規模な住宅案件を受けていました。転機になったのは2019年、神奈川県葉山の週末住宅のプロジェクトです。施主は建築家ご夫妻で、素材の選定から照明の色温度まで、細部について深い議論を重ねました。完成後、施主から「この家に来るたびに、少し呼吸が楽になる」という言葉をいただきました。その言葉が、今も私たちの設計の基準になっています。

02 素材サンプルは必ず実際の照明条件下で検証してから採用

現在は東京・渋谷区のスタジオを拠点に、住宅から商業空間まで年間6〜8件のプロジェクトを手がけています。件数を意図的に絞っているのは、各プロジェクトに十分な時間をかけるためです。素材のサンプルは必ず実際の照明条件下で確認し、施工中は週1回以上の現場確認を行います。竣工から1年後のフォローアップ訪問も、すべての案件で続けています。

03 年間受注件数を6〜8件に意図的に制限している

04 竣工3ヶ月後と1年後に必ずフォローアップ訪問を実施

Velvet Space Upgrade
founder
橘 凛子

橘 凛子京藝術大学美術学部デザイン科を卒業後、南青山の設計事務所・アトリエ・ノワールに入社。8年間、高級マンションのモデルルームと外資系ホテルのロビー改装を担当した。2017年に独立し、Velvet Space Upgradeを設立。設計において特に照明と音響の関係に強い関心を持ち、週末は長野の山小屋で過ごしながら、光と影の変化を観察することを習慣にしている。「空間は、そこにいる人の呼吸を変えられる」というのが、彼女の設計の出発点である。

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